ヴィクトワールピサ凱旋門賞回避…左飛節の炎症
スポーツ報知 8月19日(金)8時2分配信
仏G1の凱旋門賞(10月2日、ロンシャン競馬場、芝2400メートル)を目指して、フランスのシャンティイ調教場で調整中のヴィクトワールピサ(牡4歳、栗東・角居厩舎)が、左飛節の炎症により同レースおよび前哨戦のフォワ賞・G2(9月11日、同)への出走を回避することが18日、JRAから発表された。
今春のドバイワールドCに続く、“ビッグタイトル”への夢が途絶えた。同馬は今月10日に現地入り。角居調教師のチェックの元、11日の引き運動、12日のハッキング運動(軽めのキャンター)と順調にメニューを消化したが、13日に坂路で調教を行ったあと左後肢に跛行を発症していたことが判明した。
獣医師の診断の結果、左飛節に炎症を起こしており、5週間程度の安静が必要であることが分かった。凱旋門賞まで約6週間しかなく、陣営は「ベストな状態で出走できない」と判断。回避することを決めた。
同馬は今年3月26日にドバイで行われた世界最高峰のG1、ドバイワールドCで日本馬として初優勝。昨年7着に終わった凱旋門賞でリベンジを果たし、日本馬初の同レース制覇の期待がかかる一頭だった。ドバイ遠征後は、香港G1のクイーンエリザベス2世C制覇を目指して現地入りしたが、右後肢に軽度のハ行を発症して回避。そのあと秋へ向けて国内で調整を続けていた。
管理する角居調教師は「非常に残念ですが、ベストな状況で出走できないため、取りやめることにしました。今後については日本に帰国後、症状なども見て、オーナーと話し合いたいと思います」と苦渋の決断について説明した。
今後の予定は白紙。同馬は近日中にも帰国する見込みで、今後の動向が注目される